ビットコインまた急騰 再分裂で“新通貨”?この先どうなる

「再分裂して新たな仮想通貨を獲得できるかもしれない」との観測が広がり、買いが集中

インターネット上の仮想通貨の代表格「ビットコイン(BTC)」が再び急騰し始めた。10月中旬に入って最高値を連日更新し、1BTC=6000ドルを伺う展開となっている。
米金融大手がBTC関連事業への参入検討を表明するなど市場拡大への期待が高まる他、「近く再分裂して新たな仮想通貨を獲得できるかもしれない」との観測が広がり、買いが集中しているようだ。今後、1万ドル超えを果たすとの見方もある一方で、相場の急落を警戒する向きも根強く、市場では様々な思惑がうごめいている。

米情報サイト「コインデスク」によると、BTCは10月12日に1BTC=5000ドル台前半に達し、9月初旬に付けた高値を更新した。翌13日に入っても伸び続け、一時5800ドル台に乗せて最高値を付けた。その後も高値水準を維持し、6000ドルの大台を伺う状況が続く。
10月初めに米金融大手ゴールドマン・サックスのロイド・ブランクファイン最高経営責任者(CEO)が「BTC(関連事業)について検討し続けている」と発言したことなどで、取引拡大を見込んだ投資家が買い姿勢を強めたと見られる。

システムの処理能力改善を巡り、8月に起きた分裂が近く再び起き、新たな通貨がもらえるとの思惑から買いが集まっているとの観測もある。同月の分裂では新通貨「ビットコインキャッシュ(BCC)」が生まれ、BTCの保有者には同数のBCCが付与された。

乱高下が続く

仮想通貨は決済や送金にかかる利用者のコスト負担が低く、今後も普及しそうだが、取引の匿名性が高いことから資金洗浄(マネーロンダリング)や脱税などの犯罪の温床となりやすい一面もある。

そこで、日本の金融庁は9月に仮想通貨の交換・販売を手がける「仮想通貨交換業者」に11事業者を初登録するなど規制を整え始めた。
こうしたことも市場の信頼性向上につながり、資金の流入を後押しした可能性がある。

とはいえ、BTCは価格の乱高下が続く。

8月の分裂時は、当初コインの消失などが懸念されたものの、結局大きな混乱は起きず、逆に信頼性が高まって買いが集まった。更に北朝鮮情勢が緊迫化する中、地政学リスクを受けにくい資産として注目され、9月2日には初めて5000ドルの大台を突破。年初は1000ドル程度で推移していたが、5倍に跳ね上がった形だ。

しかし同月8日、「中国当局が国内の仮想通貨取引所の閉鎖を命じることを決めた」と中国のニュースサイト「財新ネット」に報じられると、取引が減るとの観測から売りが重なり、BTC価格は急落して4000ドルを割り込んだ。9月半ばには3000ドルを割り込む場面もあった。

暴落の恐れも

10月に入ってからは期待先行で価格が上昇しているが、再分裂で混乱が生じれば暴落する恐れもある。

BTCは今のところ、「通貨というより投機商品」(市場関係者)の色合いが濃く、注目度の高まりと共に、資金の出入りが激しくなっているようだ。

BTC価格の更なる高騰を予測する投資家は多い。

米投資会社フォートレス・インベストメント・グループの元ファンドマネジャー、マイケル・ノボグラッツ氏は、米CNBCの10月10日のインタビューで「今後6~10カ月以内に1万ドルを超えても驚かない」と強気な見方を示した。
これに対し、足元のBTC高騰を「バブル」と断じる金融関係者も出てきた。

米銀行大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは「BTCは『詐欺』」とバッサリ。過熱する相場について、オランダで17世紀に起きた最古のバブル「チューリップバブル」より悪いと強く非難している。

良くも悪くも、BTCの動向は世界中が固唾を飲んで見守っている。

*2017年10月24日 出典:IT media NEWS

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